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ゲーム紹介・レビュー ハイブリッドヘブン

雑記 2015.05.18 Mon

ハイブリッドヘブン

ニンテンドウ64 KONAMI 1999

コナミが1999年に発売したSFアクションゲーム。宇宙より飛来した脅威「ガルガトーア人」によるアメリカ合衆国の乗っとり計画、そしてそれに立ち向かう大統領シークレットサービス「ジョニー・スレイター」の活躍を描いている。非常に高い完成度を誇り、ニンテンドウ64の数あるソフトウェアの中でもとりわけおすすめしたい作品のひとつ。シナリオの根幹に当時の社会問題であった「クローン」を据えるなどの試みをはじめとして、99年に発売されたソフトウェアとしてはあまりに先駆的な内容を多く含んでおり、そしてそれらが単に「先駆的に」終わらずに高い完成度を伴っている点が評価すべき点であると筆者は考えている。

ハイブリッドヘブンの評価点として第一に筆者が挙げたいと考えているのが、「3D第一世代の作品であるにも関わらず高いレベルに洗練された演出」である。

表現が可能であるのはドット絵まで…であった前世代の機種、スーパーファミコンなどではムービーシーンなどにおける「視覚的演出」などはハードウェアの制約上望むべくもなかった。その後、次の世代の機種である「ニンテンドウ64」「プレイステーション」がそれぞれ任天堂、ソニーの開発によって誕生し、ポリゴンを利用した3D表現がようやく可能になったことで、これを利用した作品が現れ始める。いわばこれが「3Dの第一世代」とでもいうべきものであろう。本作ハイブリッドヘブンはそのような初期の3Dポリゴンを使用した作品でありながら、キャラクターの仕草や目線の移動といったまさしく「視覚的な演出」といった部分が初期とは思えないほどに洗練されているのである。

本作ハイブリッドヘブンが発売された90年代末期は、カプコンから1996年に発売された「バイオハザード」、コナミから1998年に発売された「メタルギアソリッド」など、映画などの影響を受けた視覚的演出を、ゲームという媒体に落としこんだ作品が多く誕生した時期である。1999年に発売されたハイブリッドヘブンもこの潮流の中で誕生した作品であるといえるだろう。例に挙げたふたつのタイトルもハードウェアの進化によって「視覚的な演出」をゲーム内に取り入れた先駆的な業績を持つ作品であるが、本作ハイブリッドヘブンもこれらのタイトルに並んで、評価されるべき資質を持ちうる作品であると考えている。「非常に」良く出来ている。

さらに一点、筆者がハイブリッドヘブンにおいて評価しているのが「作中で主人公ジョニー・スレイターが使用する格闘スタイル」である。ジョニーはゲーム内において主にタイを発祥とするムエタイを思わせる高い構えからの打撃と、柔術的な関節技を組み合わせた格闘技を使用しており、その複数の格闘技を組み合わせ、練りあげるという試みはいわゆる「総合格闘技」を思わせるものとなっている。

歴史的に見れば、「総合格闘技」が競技として体を成したのは、日本において格闘ブームが起こり、巨大な格闘技イベントの開催によって盛んな技術交流が行われた00年代の前期から中期にかけてのことであり、ハイブリッドヘブンの作中においてジョニーが使用する格闘技術はその時代を何年も「先取り」したものとなっているのである。90年代の日本はいまだ、90年代初期に連載が開始された人気格闘漫画「グラップラー刃牙」にも見えるような、格闘技と格闘技のぶつかりあいという「異種格闘技」の空気を色濃く残しており、ハイブリッドヘブンが発売した翌2000年においてもプロレスラーである船木誠勝と柔術家であるヒクソン・グレイシーの「異種格闘技戦」が事実行われていたのである。その時代にあってハイブリッドヘブンが未来を予見した格闘スタイルの提案を行ったことはとてつもなく革新的な試みであろう。

その後技術の進化によってムエタイを基本とする打撃と柔術を基本とする関節技を組み合わせた「初期総合格闘技」の形が生まれるが、この形こそがハイブリッドヘブンの作中においてジョニーが使用したものであった。「本職」の格闘業界とは関わりのない「ゲーム業界」であるコナミが主人公の格闘スタイルにおいてこのような先見性を発揮できた源泉には、格闘家である「アレクサンダー大塚」氏の監修があったという事実が存在している。氏の先見性には敬服するばかりである。

ここまで述べてきたように、「ハイブリッドヘブン」の優れた点としてはその圧倒的な「先駆性」という言葉でくくることができるように思える。第一の「シナリオにおける視覚的な演出における先駆性」をとっても、第二の「主人公の用いる格闘スタイルにおける先駆性」をとっても、当時としては考えられないほどに洗練された出来であり、このようなゲームの進化の道筋を辿れるという意味だけでも、この作品をプレイする価値があるように思える。数あるニンテンドウ64の作品のなかでも特におすすめしたい一本。
 
 

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