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ゲーム紹介・レビュー グランデュエル~深きダンジョンの秘宝~

雑記 2015.04.23 Thu

グランデュエル~深きダンジョンの秘宝~

ゲームボーイ ボトムアップ 1999

1999年に現在は倒産したゲーム制作会社であるボトムアップが発売したロールプレイングゲーム。背景として99年ごろには子どもたちの間で、週刊少年ジャンプの同名作品を元とした「遊戯王カードゲーム」が圧倒的な支持を集めていたというものがあり、本作はそのような社会的なムーブメントに相乗りする形で発売された類似する作品群のひとつである。当時は遊戯王カードゲームと同時に、同名ゲームボーイソフトを元にする「ポケモンカードゲーム」も人気を博しており、カードゲームの全盛時代とも言える時代であった。

この時期のボトムアップの活動方針はこのような社会的な潮流への徹底的な相乗りである。1999年12月に発売された本作「グランデュエル」は上述したように流行のカードゲーム要素を取り入れたものであったが、当時の社会にはポケモンを端緒とするもう一つのトレンドであった「育成」が存在しており、カードゲームと同様に多くのフォロワーを生み出していた。この育成要素を取り入れたのが、1999年の4月に発売された「おねがいモンスター」である。グランデュエルとおねがいモンスターではポテッちと呼ばれる同社のキャラクターをマスコットとして一貫して起用するなど、その当時ゲームフリーク社の顔として認知され定着していたマスコットキャラクター「ピカチュウ」などを意識した、ブランドの顔となるキャラクターを創りだそうとする販売戦略が見られる。

当時流行していた売れ線要素を詰め込んだグランデュエルであるが、その内容には厳しい評価をせざるを得ない。

ゲームは迷宮の奥深くに眠るという伝説のカード「ゴルゴンゾーラ」を求め、99の階層からなるダンジョンを踏破するのが目的となっている。ダンジョン内ではエンカウント方式で戦闘が挿入され、ゲームの主題となっているカードバトルによって勝敗を決していくことになる。このカードバトル部分はおおまかにはあらかじめ用意したデッキからはじめに5枚のカードを手札とし、手札から「攻撃カード」を1枚ずつ出しあっていくというルール。攻撃力でまさったほうのカードが勝利し、まさった攻撃力の数値分、相手の体力を減らすことができる。1回のカード提出を終えた後は再び手札を5枚になるように補充し、どちらかの体力が0になるまでこれを続けていくことになる。

この時点で明白であるのだがつまるところ本作のカードバトル部分は単なる「力比べ」であり、通常のカードゲームのように戦略的なプレイが展開される余地はほとんどないと言って良い。あまりにもカードゲームとしてルールが練られておらず、カードバトル部分は単調さが否めないものとなっている。加えて、全体的にキャラクターの体力が高過ぎることからテンポも異常に悪く、一回の戦闘を終わらせるまでにはかなりの時間がかかってしまう。


いちおうの要素として「カードの属性」「地形効果」というものが存在しており、カード同士の相性やカードと地形の相性などによって戦闘の結果が左右されるというカードゲームらしい要素は盛り込まれている。しかし、こちらはカードや地形が持つ属性の数が無意味なほどに多く設定されている、そもそも属性同士の相性が不明確かつわかりにくいなど、「単なる力比べ」である基本ルールと逆の方向性であまりにも練られていない出来となってしまっている。まず基本属性が火・水・土・風・光・闇・無というものが存在しているのだが、なんとそれぞれの属性が全て複合属性を持ち(たとえば水と土の複合である「泥」属性など)、複合属性それぞれにも相性関係が設定されているのである。それらの関係性は膨大なものとなり、あまりにも煩雑である。このような状態であるため、属性関係を無視して単純に強いカードを思考停止で繰り出していく…というゲームプレイに陥りがちである。

総括としてはすべてにおいて単調で、当時の売れ線要素を「ガワ」だけ模倣した作品というほかない出来となってしまっている。

2000年3月に倒産することになるボトムアップは、1999年12月発売の本作グランデュエルに文字通り社運をかける販売戦略を展開しており、ゲーム雑誌などに懸賞を設定する、3000本の無料体験版配布を行うなど大々的なキャンペーンを行っていた。しかし、このような努力のうえでもグランデュエルの売上ははかばかしいものではなく、販売促進キャンペーンにあたって相当量の資金を消費したことも重なって、ボトムアップ倒産を招く致命傷となってしまった。

グランデュエルはゲームボーイアドバンスで続編が発売される予定であったが、3月の倒産によりこの計画は凍結されることとなる。

本作が発売された3ヶ月後にボトムアップが倒産するという事情を考慮すると、当時の売れ線を詰め込めるだけ詰め込んでいた事情はある程度理解できる。しかしそれらの要素があまりにも洗練されていない低い次元にまとまってしまっており、前作の「おねがいモンスター」がポケモンに相乗りしたフォロワーでありながら特有のカラーを持ち、一定のファンを獲得していたことと比べるといかにも物足りない。仮にこの作品が前述した問題点を持たない状態で発売され、成功をおさめていれば、ボトムアップは存続し、ゲームボーイアドバンスの「グランデュエル2」も無事に発売されていたのだろうか?非常に残念である。
 
 

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